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気づかないうちに新しくできたほくろの治療は必要?

作成日:2022年4月18日

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気づかないうちに新しくできたほくろの治療は必要?

ほくろはチャームポイントにもなれば、本人にとってコンプレックスとなることもあります。

ほくろは気づかないうちにできていることもあり、皮膚がんと見分けがつきにくいほくろもあります。

新しくできたほくろには治療が必要なのでしょうか?

ほくろとは

ほくろは、メラニン色素を作る色素細胞(メラノサイト)が変化した母斑細胞と呼ばれる細胞のかたまりで、良性のできもののことです。

母斑細胞もメラニン色素を産生するため、褐色から茶色の平らな色素班や、盛り上がったイボのようになります。

子どものころは平らでも、大人になると隆起してくることもあります。

医学用語では色素細胞母斑(しきそさいぼうぼはん)、色素性母斑(しきそせいぼはん)、母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)などと呼ばれます。

ほくろができる仕組み

皮膚の真皮にある母斑細胞が増殖し、メラニンを作ってため込んだものがほくろです。

メラニンは黒い色素なので1か所に集まることで黒っぽく見えますが、1か所に集中してしまう原因や理由ははっきりとわかっていません。

ほくろの種類やできている場所によって色が異なり、真皮の深い場所にできたほくろは青っぽく見えることがあります。

ほくろができる要因

・紫外線

紫外線を浴びると紫外線から肌を守るためにメラノサイトが活性化し、メラニン色素を作る過程でほくろになることがあります。

・外部からの刺激

摩擦や圧迫など、皮膚に対して外部からの強い刺激があった場合に、ほくろができることがあります。

・生活習慣

不規則な生活や睡眠不足、偏食、過度なストレスなどによってメラニンの排出サイクルが乱れてほくろができることがあります。

・ホルモンバランス

更年期などホルモンバランスに変化があると、メラニンが排出されるサイクルが乱れてほくろができることがあります。

・加齢

皮膚の老化現象としてほくろやイボができることがあります。

またそれまでもあったものが大きくなったり、隆起してくることで目立つようになることもあります。

・体質

小さいころからほくろが多い場合は、体質が影響していることがあります。

遺伝的な要因もあるといわれており、両親のどちらかにほくろが多い場合、子どももほくろができやすいことがあります。

ほくろの種類

ほくろの分類

ほくろは生まれつきのもと、後天性のものがあります。さらに母斑細胞が増えている場所によって3種類に分けることができます。

・境界母斑

比較的皮膚の浅い部分の皮膚の表皮と真皮の接合部にあります。

比較的小さくて色は薄く目立たないものが多いですが、複合型母斑の初期段階であることも多く、一時的な状態のこともあります。

・真皮内母斑

皮膚の比較的深い部分である真皮にあります。

成人のほくろは真皮内母斑であることがほとんどで、黒く半球状に盛り上がり、境界型母斑が時間が経つと真皮内母斑になることもあります。

・複合母斑

境界母斑と真皮内母斑の混合型です。表皮と真皮の接合部分から、より深い真皮内にも母斑細胞が存在している状態です。

小さくて色が黒く濃いことが多く、子どものほくろの多くが複合母斑といわれます。

ほくろに似た腫瘍

・脂漏性角化症

老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)、老人性いぼなどとも呼ばれます。

加齢とともに増える茶~黒色の良性の腫瘍で、皮膚の老化現象のひとつとされています。

・粉瘤(ふんりゅう)

アテロームとも呼ばれます。皮膚の下に袋状のものができ、角質や皮脂がたまってできる腫瘍の総称です。

皮膚の浅い部分にできるため青黒く見えたり、開口部に酸化した皮脂が黒く見えることがあります。

注意すべきほくろ

ほくろ自体は良性のものですが、中には悪性の皮膚がんと見分けがつきにくいことがあります。

以前からあるものでも大きさや色、状態が変化してきた場合は注意が必要です。気になる場合は皮膚科を受診しましょう。

悪性黒色腫(メラノーマ)

皮膚の悪性腫瘍(皮膚がん)の中でも特に悪性度が高く、進行すると内臓に転移する可能性もあるため、できるだけ早期に発見して手術によって完全に取り除くことが必要です。

日本人では手足などの末梢部分に生じることが多いため、手のひらや足の裏、手足の指や爪などにできたほくろには注意しましょう。

ほかの部位にできた場合も、以下の特徴がある場合には悪性黒色腫の可能性があるので皮膚科を受診しましょう。

・6ミリ以上の大きなほくろ、急にできたほくろ
・形が歪んでいて左右不対称
・周囲との境目がはっきりしない
・黒に青や白、グレー、茶などの色が混じったように見える
・表面が隆起している

基底細胞上皮腫

高齢者に多い皮膚悪性腫瘍の一種です。

鼻や額、下まぶた、上口唇など顔の正中部にできやすく、初期はほくろのようですが徐々に大きくなり、中央部が崩れて潰瘍化して出血することがあります。

内臓に転移することは比較的少ないですが、皮下脂肪の少ない部位に生じると深部に進行して骨を侵食することがあります。

手術によって完全に取り除くことが必要です。

その他の注意するべきほくろ

・生まれつきの大きなほくろ

巨大先天性色素性母斑と呼ばれ、大きいものでは直径20センチを超えるものもあります。

将来的に悪性黒色腫を生じる可能性があるため、早期に手術によって除去が必要な場合があります。

・爪の根元にできたほくろ

爪甲線条母斑と呼ばれます。爪の根元にほくろができ、爪に縦の黒い線が現れます。

ほとんどの場合は良性ですが、稀に悪性黒色腫である場合があります。

爪に現れた線が真っ黒で幅が広く、爪の変形があったり、爪の周囲にも黒い色のしみ出しががあるような場合は、皮膚科を受診しましょう。

・短期間で大きくなったほくろ

短期間で成長するほくろにはスピッツ母斑という良性のほくろもありますが、悪性黒色腫との鑑別がつきにくいことがあります。

場合によっては手術によって摘出し、病理診断を行うこともあります。

検査と治療方法

一般的に美容目的のほくろ除去は自由診療にあたり健康保険の対象外となります。

メラノーマもしくは、医師の診察によって治療が必要と判断された場合には健康保険の対象となります。

メラノーマは抗がん剤や放射線治療の効果が低いことから、手術によって除去する治療方法が主体です。

検査

治療が必要かどうかは、まずは医師が肉眼で診察し、ダーモスコープという拡大鏡を使って病変部を拡大して観察するダーモスコピー検査を行います。

痛みはなく、メラニンが作る模様や血管の状態を詳しく観察することができます。

そのうえで診断の確定や治療方針の決定のために、病変部を切り取って顕微鏡で調べる皮膚生検が行われることがあります。

レーザーによる除去

 レーザー治療にもいくつかの種類がありますが、どのレーザーの場合もレーザーの光が熱に変わり、ほくろを焼くという方法です。

主にほくろの盛り上がっている部分を平らにする治療で、多くの場合ほくろの黒い色も消えますが、真皮内の深部にメラニン色素を産生している場合は黒い色が残る場合があります。

手術と比較して比較的傷が浅いので短期間で目立たなくなるといえます。

手術による除去

手術は深い部分まで残さず取り除くことができるので再発の心配が少ない処置ですが、傷が深くなり、大きなほくろの場合は広範囲に縫合が必要になることがあります。

まとめ

ほくろは、メラニン色素を作る色素細胞(メラノサイト)が変化した母斑細胞と呼ばれる細胞のかたまりで、良性のできもののことです。

しかし中には悪性の皮膚がんと見分けが難しいこともあるため、注意が必要です。

ほくろのできやすさには遺伝の可能性もあるといわれていますが、紫外線や生活習慣、ストレスなどが要因となってほくろができやすくなる可能性があります。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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