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マスクで紫外線は防げない!?肌に及ぼす影響とは?

作成日:2022年6月21日

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マスクで紫外線は防げない!?肌に及ぼす影響とは?

夏場に多くなる紫外線。今や当たり前となったマスクを着けていると、何となく紫外線を防いでいるように感じますが、実は紫外線はマスクを通過して肌へダメージを与えています。

このページでは、紫外線が及ぼす肌への影響や、紫外線の対策方法などについて解説します。

紫外線とは?

紫外線とは、太陽光線の一種であり、波長の長さによってUVAとUVB、UVCの3種類に分けられます。

UVAは波長が315~415nmと紫外線の中では最も長く、肌の表皮を通過して真皮まで到達します。

UVAは大気による吸収をあまり受けることがなく地表に到達します。

また、曇りや雨でもある程度は地表へ到達し、窓ガラスを透過するという特徴を持っています。

UVAは太陽から届く紫外線の約9割を占めており、短期的な肌へのダメージは少ないですが、蓄積されると大きなダメージとなります。

UVBは、波長が280~315nmの紫外線であり、肌の表皮までしか到達しませんが、短期的なダメージを与えるほどエネルギーが大きいという特徴があります。

しかし、オゾン層でほとんど吸収されるため、紫外線全体の1割程度しか地表に到達しません。

また、UVBは曇りや雨では地表に到達する量はさらに減り、窓ガラスを透過することはできないという特徴があります。

UVCは、波長が100~280nmと最も短い紫外線ですが、極めてエネルギーが強く、殺菌のためなどに人工的に使用されます。

太陽光線に含まれるUVC は、オゾン層に全て吸収されるため、地表に届くことはありません。

しかし、近年ではオゾン層の破壊が進み、UVCが地表に届いて様々な弊害をもたらすことが懸念されています。

紫外線は、人間にとって欠かせないビタミンDの生成をサポートする働きや、殺菌効果があり、医療の現場でも役立っています。

一方で、しみやしわなど光老化と呼ばれる現象を招き、皮膚がんの原因になることもあります。

紫外線が肌に及ぼす影響とは?

・しわ、たるみ

しわやたるみの原因になるのは、真皮まで到達するUVAです。

UVAが真皮に到達すると、活性酸素が増加し、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなど肌の弾力や潤いを保つために欠かせない成分を作り出す線維芽細胞にダメージを与えます。

これにより、肌のハリや弾力が失われてしまうため肌が乾燥し、しわやたるみできやすくなります。

・しみ、そばかす

しみやそばかすの原因となるのはUVBです。

UVBは日焼けの炎症反応を起こす紫外線であり、しみの原因となる色素細胞(メラノサイト)を活性化させます。

その結果メラニン色素が通常排出可能な量以上に作られ、肌に留まってしまうことでしみやそばかすができます。

・脂漏性角化症

脂漏性角化症は、薄いしみが盛り上がってできる良性のいぼです。

原因は紫外線と加齢で、中年以降に顔や手、頭などにできやすくなります。

・皮膚がん

UVBはエネルギーが強いため、肌表面の細胞のDNAを傷つけ、遺伝子の変異を誘発することで皮膚がんの原因になります。

皮膚がんを防ぐ役割をしているのはメラニンであり、メラニンは紫外線を吸収する力を持っています。

日本人の場合は10万人あたり10人程度と患者数はそれほど多くありませんが、日本の数倍も紫外線量が多いオーストラリアでは、患者数は10万人あたり800人と報告されています。

紫外線から肌を守る方法とは?

・晴れ、曇りの日は紫外線対策をする。

紫外線の量は3月から増え、4~9月にピークを迎えます。

しかし、10~2月にも紫外線は降り注いでいるため、年中警戒する必要があります。

晴れの日だけでなく、曇りの日も紫外線量は多いため要注意です。

しわやたるみの原因となるUVAはガラスも通過するため、UVカット効果のあるカーテンを使用したり、フィルムを貼ったりするなど、家の中や車内でも紫外線対策をする必要があります。

・肌に負担をかけすぎない日焼け止めを選ぶ。

日焼け止めの強さはSPF~、PA~で表示されています。

強すぎる日焼け止めは肌への負担も大きくなってしまうため、普段使用するものはSPF10~20、PA+~++程度で十分です。

最近は化粧品にUVカット効果のあるものが増えています。日焼け止めや化粧品は、紫外線量に応じて上手に使っていきましょう。

※日焼け止めの強さを表すSPFは、日焼け止めを塗ると塗らない時と比べて紫外線を浴びて皮膚が日焼けするまでの時間を何倍まで延ばせるか、という目安になります。

またPAは皮膚を黒くする作用のあるUV-A波を防ぐ強さを表しています。

・肌のターンオーバーをスムーズにする。

ターンオーバーの早さは加齢とともに遅くなっていきますが、他にも睡眠不足や栄養不足、紫外線、肌の乾燥などがあるとターンオーバーは遅くなります。

ターンオーバーが遅くなると、メラニンが蓄積してしまいしみやそばかすが一層濃くなってしまうことがあります。

肌のターンオーバーをスムーズにするには、規則正しい生活を心がけ、肌をしっかり保湿することが大切です。

また、たばこに含まれるニコチンはしみを予防・改善する効果のあるビタミンCを消費してしまうだけでなく、血行を悪くするため肌のターンオーバーの速度が落ち、しみをできやすくします。

たばこを吸っている方は禁煙することが美肌に近づくための一歩となります。

・肌への物理的な刺激を避ける。

タオルや手で肌をごしごし擦るような洗い方など、長期間肌へ強い刺激を与えると色素沈着が起こったりしみができやすくなったりします。

肌は撫でるように優しく洗いましょう。

・抗酸化成分のある栄養素を摂取する。

紫外線によって活性化してしまう活性酸素の働きを抑えるには、抗酸化作用のある酵素を増やす必要があります。

この酵素はもともと身体の中にあるものですが、加齢とともに徐々に減少していくため、食事やサプリメントなどで補う必要があります。

酵素を作るには、タンパク質と亜鉛やマンガンなどの栄養素が必要です。

また、抗酸化作用のある栄養素を摂取することでも活性酸素を減らす働きがあります。

抗酸化作用のある栄養を含む食品を積極的に摂取して体内に活性酸素が蓄積されないようにしましょう。

<抗酸化作用のある栄養素>

・ビタミンA

ビタミンAはもともと身体に備わっている抗酸化力をアップさせ、コレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防したり、目や皮膚を健康に保ったりする働きがあります。

ビタミンAは脂溶性ビタミンであるため油と一緒に調理すると吸収率が良くなります。

ビタミンAはレバー、緑黄色野菜に多く含まれます。

・ビタミンC

ビタミンCは細胞の代わりに活性酸素に酸化されるため、細胞を守る効果があります。

ビタミンCは一度に大量に摂取しても、余剰になった分は尿として排出されてしまうため、毎日摂取することが大切です。

ビタミンCは果物や野菜に多く含まれます。

・ビタミンE

ビタミンEは血管を拡張して血行を促進するほか、活性酸素によるコレステロールの酸化を抑制する働きがあります。

ビタミンCとビタミンEは抗酸化作用を補い合うため、一緒に摂取すると効果的です。

ビタミンEは植物油や魚介類に多く含まれます。

・ビタミンB2

ビタミンB2は活性酸素によりコレステロールが酸化された過酸化脂質を分解する働きがあります。

ビタミンB2 は熱に強いですが水に流れ出やすい性質があるため、煮汁ごと摂取できる調理法がおすすめです。

また、光に弱いためビタミンB2 を多く含む食品は遮光が必要です。

ビタミンB2 はレバー、うなぎ、納豆、卵などに多く含まれます。

・ポリフェノール

ポリフェノールは植物の色素や苦みのもととなる部分で、自然界に5000種類以上存在します。

植物が過酷な生育環境に耐えて生き残るために細胞を守る成分で、活性酸素を捕らえて除去する高い抗酸化作用があります。

代表的なポリフェノールにはアントシアニンやイソフラボン、カテキン、カカオポリフェノールなどがあります。

ポリフェノールは体内に蓄積させておくことができないため、毎日継続して摂取する必要があります。

また、過剰摂取によっては人体に害を及ぼすものもあるため、注意しましょう。

<代表的なポリフェノールと含有量が多い食品>

種類 含有量が多い食品
アントシアニン 赤ワイン、黒豆、ブドウ、ベリー類、紫キャベツ、紫イモなど
カテキン 緑茶、番茶、ほうじ茶、紅茶など
カカオポリフェノール チョコレート、ココアなど
ルチン 蕎麦、アスパラガス、柑橘類など
フェルラ酸 米、玄米、小麦などの穀類、ピーナッツなど
クロロゲン酸 コーヒー、ナス、ゴボウ、ジャガイモなど
クルクミン ウコンなど
セサミン アマニ、ゴマなど

・カロテノイド

カロテノイドは動植物に含まれる色素の総称でその数は750種類以上にも及びます。

カロテノイドも紫外線や活性酸素から細胞を守るために作られた成分です。

人間の皮膚や臓器にも存在していますが、自ら作り出すことはできないため食品や化粧品などから摂取する必要があります。

代表的なのはβカロテンやリコピン、アスタキサンチンなどです。特にアスタキサンチンにはビタミンEの500~1000倍、βカロテンの40倍もの抗酸化作用があります。

カロテノイドの種類によって対応する活性酸素の種類が異なることが明らかにされているため、老化予防には様々な種類のカロテノイドを満遍なく摂取することが大切です。

<代表的なカロテノイドと含有量が多い食品>

食品 含有量が多い食品
αカロテン 人参、唐辛子、ゴーヤ、カボチャなど
βカロテン しそ、モロヘイヤ、人参、ほうれん草など
リコピン トマト、スイカ、グレープフルーツ、柿など
βクリプトキサンチン 柑橘系、干し柿、海苔など
ルテイン ほうれん草、ブロッコリー、レタス、カボチャなど
ゼアキサンチン トウモロコシ、ほうれん草、パプリカ、卵黄など
カプサンチン 赤ピーマン、赤唐辛子など
アスタキサンチン 桜エビ、銀鮭、いくらなど
フコキサンチン 昆布、わかめ、ひじきなど

まとめ

紫外線が及ぼす肌への影響には、しみやしわ、皮膚がんなどがあります。

近年では、オゾン層が破壊されることで有害な紫外線がさらに増加すると予測されており、過剰な日焼けには注意が必要です。

紫外線は屋内にいてもマスクやガラスを透過するため、UVカット効果のある化粧品や衣類、カーテンなどでしっかり紫外線対策を行っていきましょう。

美肌や健康を維持・増進するためには紫外線対策だけでなく、毎日の食事が大切です。

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この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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