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帯状疱疹の原因や治療法とは~50歳以上が高リスク

作成日:2022年6月20日

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帯状疱疹の原因や治療法とは~50歳以上が高リスク

帯状疱疹は、水ぼうそうにかかったことがある人なら誰でも発症する可能性がある病気で、特に60歳代を中心に50歳以上に多くみられる病気です。帯状疱疹とはどのような病気なのでしょうか。

帯状疱疹とは

帯状疱疹の原因

帯状疱疹の原因は「水痘・帯状疱疹ウイルス」というウイルスで、水ぼうそうの原因と同じウイルスです。

水ぼうそうにかかったことがある人は、治癒後も神経節にウイルスが潜んでおり、加齢や疲労、強いストレスなどによって免疫力が低下するとウイルスが再び活性化し、神経細胞の奥から体内の神経を経て体表に出てこようとすることで帯状疱疹を発症します。

水ぼうそうと帯状疱疹の関係

水ぼうそうは帯状疱疹と同様に「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因で発症する感染症ですが、このウイルスに初めて感染したときに水ぼうそうとして発症します。

多くは子どものころに感染し、かゆみのある発疹(水疱)と発熱が主な症状で、通常は1週間ほどで治癒します。

水ぼうそうと帯状疱疹は原因となるウイルスは同じですが、発症機序が異なります。

帯状疱疹を発症している人から他の人に帯状疱疹としてうつることはありませんが、水ぼうそうにかかったことがない乳幼児などには、水ぼうそうとしてうつることはあるため注意が必要です。

帯状疱疹の症状

帯状疱疹の主な症状は、体の左右どちらかの神経に沿って帯状に現れる、痛みやかゆみを伴う発疹です。

多くは上半身の上肢から胸背部、腹部に生じますが、下肢や顔などに現れることもあります。

目の周囲に現れた場合「眼部帯状疱疹」と呼ばれ、目の合併症リスクが高くなります。

・初期症状
初めは体の左右どちらかに、神経に沿って皮膚の痛みやかゆみ、違和感などを感じます。
多くは皮膚症状が出る数日から1週間ほど前に生じますが、皮膚症状と同時か遅れて生じることもあります。
リンパ節の腫れや発熱などの症状を伴うこともあります。

・発疹
皮膚の痛みやかゆみ、違和感が起こった場所に発疹が現れます。初めは小さな赤味のある発疹が生じます。

・水疱形成
発疹は水疱に変化していきます。小さな水疱が次第に増えていき、帯状に分布します。
膿がたまったり、血液を含んだ黒っぽい色になることがあります。
多くは1週間程で破れてかさぶたとなり数週間で皮膚症状は治まりますが、色素沈着や傷跡が残ることがあります。

合併症・後遺症

・帯状疱疹後神経痛(PHN : Post Herpetic Neuralgia)
帯状疱疹後神経痛(PHN)は帯状疱疹の合併症の中でもっとも頻度が高く、帯状疱疹の皮膚症状が治まったあと、神経自体の障害によって痛みが継続します。

帯状疱疹を発症した50歳以上の人のうち、約2割が帯状疱疹後神経痛に移行するといわれており、高齢になるほど移行率は高くなります。

帯状疱疹後神経痛の痛みの種類はさまざまで、ヒリヒリと焼けるような持続性の痛みや、ズキズキと疼く痛み、軽く触れただけでも痛む「アロディニア」といった痛みなどが混在するといわれます。

アロディニアでは、衣服が肌に擦れただけで痛みが出たり、痛みで顔が洗えないなど、日常生活に支障が出ることがあります。

・ラムゼイ・ハント症候群
帯状疱疹の合併症のひとつで、耳や口腔内の水疱形成と顔面神経麻痺を生じます。
耳鳴りや難聴、めまいなどを伴うこともあります。水痘・帯状疱疹ウイルスにより顔面神経が障害されることで発症することがあります。

・眼部帯状疱疹の合併症
顔の目や鼻の周囲に皮膚症状がみられた場合には、高頻度で目の症状を伴う合併症が生じます。
角膜炎や結膜炎、ぶどう膜炎などを生じることがあり、視力低下や失明に至ることもあります。

帯状疱疹の治療

帯状疱疹は早期に治療を開始するほど治療効果が高く、重症化を防ぐことができます。

年齢が高くなるほど重症化したり後遺症のリスクが高まるので、早期発見・早期治療が大切です。

帯状疱疹が疑われる場合には、できるだけ早く皮膚科を受診しましょう。

帯状疱疹の治療

・抗ウイルス薬
水痘・帯状疱疹ウイルスが活性化して増殖している段階で、ウイルスのDNAの合成を妨害してウイルスの増殖を抑えます。
軽症から中等症の場合は抗ウイルス薬を内服することで治療ができますが、重症の場合は入院して点滴治療が必要なこともあります。
抗ウイルス薬には外用薬(塗り薬)もあり、ごく軽症の場合は外用薬が使われることもあります。

・鎮痛剤
皮膚の痛みに対しては、鎮痛剤の内服による治療が行われます。
痛みが強く睡眠を妨げるような場合には、神経ブロックと呼ばれる治療をすることがあります。
神経ブロックは神経の近くに局所麻酔薬を注入して神経の伝達を遮断する方法です。

帯状疱疹後神経痛の治療

帯状疱疹後神経痛の痛みは、帯状疱疹の発疹とともに現れる痛みとは痛みの生じるメカニズムが異なります。

通常の鎮痛剤に加えて鎮痛補助薬やオピオイド鎮痛薬という麻薬性の薬が使われることもあります。

帯状疱疹の予防

帯状疱疹は免疫力が低下すると発症しやすくなります。

ワクチン接種

50歳以上の人はワクチン接種によって帯状疱疹の予防ができます。

子どもの頃に水ぼうそうにかかったことがある人は水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を持っていますが、獲得した免疫は加齢とともに弱まっていくため、帯状疱疹を発症するリスクが高まります。

ワクチンの接種によって免疫の強化を図ることが目的であり、帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、発症しても軽症ですんだり重症化を防ぐ効果が期待されます。

ワクチンには2種類あり、帯状疱疹のワクチン接種に注意を必要とする人もいるため、ワクチン接種についてはかかりつけの医師に相談をしてみましょう。

日常生活の注意

帯状疱疹の予防には日ごろの体調管理も大切です。免疫力の低下を防ぐために規則正しい生活を心がけましょう。

・食事
バランスの良い食事を心がけ、暴飲暴食を避けましょう。

適量の飲酒は食欲を増進したり、一時的にリラックスする効果が期待できますが、飲み過ぎは逆効果になるため注意しましょう。

・運動
適度な運動には体力や筋力を維持し、ストレス解消の効果もあります。
散歩やウォーキングなど、軽く汗をかく程度の運動を継続することが効果的です。
好きなスポーツを楽しむことはストレス解消にもなり効果的ですが、激しすぎる運動は、運動後に一時的に免疫力を低下させることもあるため注意が必要です。

・睡眠
睡眠は心身ともに回復を図るための重要な時間です。
規則的な生活やバランスの良い食事、適度な運動によって睡眠の質も良くなります。

・ストレス解消
自分なりのストレス解消法をみつけましょう。音楽や映画鑑賞、趣味に没頭することもストレス解消になります。
日常の中で気づいたときに数回深呼吸をしたり、軽いストレッチ運動、笑うこともストレスの解消につながります。

まとめ

帯状疱疹は、子どもの頃に感染した水痘・帯状疱疹ウイルスが体内の神経節に潜んでいて、免疫力が低下したときにウイルスが活性化することで帯状疱疹として発症します。

体の左右どちらかに、痛みやかゆみに続いて帯状に発疹が出るのが特徴です。

50歳以上で発症リスクが高まることから、50歳からワクチン接種を受けることができます。

免疫力の低下を防ぐことが予防につながるため、規則的な生活や適度な運動、バランスの良い食事、質の良い睡眠など、基本的な生活習慣を見直して整えることも大切です。

しかし忙しい毎日の中で、お食事の栄養バランスを考えてお食事を作ることは、かえってストレスになることもあります。

疲れているときや忙しいときは無理せず、市販のお惣菜や冷凍食品などを上手に利用しましょう。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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