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ピリピリと辛い手足のしびれ 原因と治療

作成日:2022年5月29日

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ピリピリと辛い手足のしびれ 原因と治療

手足のしびれがおきる原因は幅広く、その感じ方も人それぞれです。

痛みとは異なるものの、慢性的なしびれは日常生活にも支障をきたします。

しびれの原因となる疾患について知っておきましょう。

しびれとは

しびれの原因は幅広く、しびれの表現にもビリビリ、チクチク、ジンジンなどさまざまな言葉が使われます。

しびれがおきる仕組みには運動麻痺と感覚異常があり、どちらか片方の場合も

両方同時におきる場合もあります。

運動麻痺によるしびれ

運動麻痺は、脳から手足を動かす命令を伝える運動神経の経路に障害がおこり、手足の筋肉に力が入らなくなったり、筋肉が衰えることで発症します。

感覚異常によるしびれ

感覚異常は、手足の感覚を脳に伝える神経経路に障害がおきることで発症します。

長時間正座をした後の足のしびれは、感覚異常によるものです。

手足のしびれの原因

脳に原因がある場合

・脳血管障害
脳出血や脳梗塞の発生によって脳皮質や末梢神経から感覚神経が通る部分を障害されると、障害されていない側の手足にしびれが生じます。

しびれに加えてビリビリした強い痛みのような異常感覚がある場合は、脳の視床という部分に障害が出ている可能性があります。

・脳腫瘍
感覚神経線維が障害されることでおこります。しびれは片側だけに生じ、両側の手足がしびれることは特別な場合を除いてほとんどありません。

脊椎に原因がある場合

・変形性頚椎症
加齢によって首の骨が変形して骨に骨棘(こつきょく)というトゲができると、脊髄や脊髄から枝分かれした神経根と呼ばれる神経を圧迫したり、刺激することでしびれが生じます。

・頸椎椎間板ヘルニア
頸椎で、骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板の組織が飛び出し、脊髄や神経根を圧迫するために、上肢のしびれや脱力などが生じます。

・頸椎後縦靱帯骨化症
頸椎を支えている後縦靱帯が骨になってしまう病気で、それが脊髄を圧迫してしびれが生じます。

・腰椎椎間板ヘルニア
腰椎で椎間板が飛び出し、脊髄や神経根を圧迫すると、下肢のしびれや脱力などが現れます。

末梢神経に原因がある場合

・胸郭出口症候群
第一肋骨と鎖骨の間にできたすき間(胸郭出口)が狭くなると、そこを通っている手や腕の方に向かう末梢神経の束や鎖骨下動静脈という血管が圧迫され、手や腕のしびれやだるさが出ます。

首が長いなで肩の女性や、比較的若い人の方がかかりやすい病気です。

・手根管症候群
手首の手のひら側にある骨と靱帯に囲まれたトンネル状の管(手根管)には、手に向かっている正中神経がありますが、手首を酷使することで、この手根管で正中神経が圧迫され、手のしびれや運動障害が引きおこされます。

手を振ったり、指を動かすことで一時的に改善しますが、起床時には症状が強く、しびれが強くて眠れないと訴える人もいます。

内科的疾患が原因の場合

・糖尿病性神経障害
糖尿病の合併症のひとつとして、毛細血管の動脈硬化により神経に栄養を送る血管に血液がいきわたらなくなることで、神経障害が出てきます。

細い末梢神経に障害がおこり、手や足の指先にしびれを生じます。

・ビタミン欠乏
極度の偏食や慢性的なアルコール過飲者などで、ビタミンB1欠乏による神経障害が生じることがあります。

末梢神経を侵される脚気(かっけ)と、中枢神経が侵されるウェルニッケ・コルサコフ症候群があります。

・その他
いろいろな検査をしても、明らかな原因がみつからないこともあります。
ウイルス感染、更年期障害、うつ病、ストレスなどがしびれの原因と考えられる場合もあります。

しびれの治療と対策

しびれの治療は、原因となる疾患の治療を受ける必要があるため、原因疾患の特定が重要です。

受診のコツ

しびれの原因はいろいろな疾患の可能性が疑われるため、以下の項目について整理して医師に伝えることで、診断に役立ちます。

・しびれのある部位
右手、左手、右足、左足のそれぞれに、予測される疾患があります。
しびれのある部位をできるだけ正確に医師に伝えましょう。

・しびれが起きた時期
しびれが起きたのがいつごろからかを思い返し、さかのぼって医師に伝えましょう。

・しびれの状態
しびれがずっと続いているのかどうか、ひどくなっているかどうかなど、しびれの状態について説明しましょう。

・しびれ以外の症状
しびれ以外に症状があるかどうか、またその症状がおきた時期や状態についても説明できるとよいでしょう。

・条件によるしびれの変化
動いているときと安静にしているとき、温めたときと冷やしたとき、入浴や運動の前後など、しびれの状態に変化があるかどうかも、わかる範囲で伝えましょう。

・現病、既往歴、服用している薬
現病や既往症、薬の副作用によってしびれがおきている可能性もあります。
またしびれの治療にも影響する可能性があるので、もれなく医師に伝えましょう。お薬手帳がある場合は持参しましょう。

しびれの治療に用いられる薬

・消炎鎮痛剤
炎症を鎮めて痛みを抑える薬です。炎症によるしびれの対症治療として使われます。

・ビタミン剤
しびれの原因が末梢神経障害の場合、神経の修復を助けるためにビタミンが役立ちます。

・末梢循環改善薬
しびれの原因が末梢血管の血流低下が原因と考えられるとき、手足の血流を改善する薬が用いられます。

・神経の過敏症を抑える薬
損傷した神経が過剰に反応することでしびれがおきている場合に用いられる薬です。
糖尿病による神経障害に使用されますが、神経に起因するほかの病気にも使われることがあります。

・その他
抗うつ薬や抗てんかん薬などが有効な場合もあります。

日常生活の対策

・温める
原因によっても異なりますが、しびれは温まって血流が改善することで和らぐことがあります。
神経障害などで温度感覚が鈍くなっている場合は、やけどに注意しましょう。

・適度な運動
運動によって血流が改善することは、しびれの改善に効果が期待できます。
症状に影響を及ぼさない程度の運動を継続するようにしましょう。ストレッチ体操なども有効です。しびれの治療を受けている場合は、かかりつけの医師や理学療法士に、運動の可否や内容について指示を受けましょう。

・姿勢に注意する
猫背や巻き肩、仙骨座りなど、無意識にとっている悪い姿勢がしびれを悪化させることがあります。
何かに集中していると、長い時間同じ姿勢を続けてしまうこともあります。
正しい姿勢を心がけ、同じ姿勢を長時間継続しないようにしましょう。

・心配しすぎない
しびれの症状は、心配ごとがあると悪化し、穏やかな気持ちのときは軽快する傾向があります。
治療を受けているのであれば、しびれの症状について必要以上に心配しないように心がけ、ストレスをため込まないようにしましょう。

すぐに救急車を呼ぶ場合

しびれ以外に、ろれつが回らない、吐き気がある、物が二重に見える、半身に麻痺があるなどの症状がある場合は、脳卒中が疑われます。

脳卒中は発作がおきてから治療開始までの時間が、その後の経過に大きく影響します。迷わず救急車を呼びましょう。

まとめ

手足のしびれを引きおこす疾患は幅広くあり、原因となる疾患の治療がしびれの改善につながります。

受診時には、しびれの部位や状態などをできるだけ詳しく医師に伝えることで的確な診断に役立ちます。

しびれ以外にも症状がある場合には、脳卒中が疑われることがあります。その場合は躊躇せず救急車を呼びましょう。

極端な偏食や間違った食事制限などを長期間続けた場合には、ビタミンB1の欠乏によってもしびれがおきることがあります。

毎日いろいろな食材を摂ることを意識すると、栄養のバランスが整いやすくなります。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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