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つらい膝の痛みの治し方~予防と解消方法も紹介

作成日:2022年5月29日

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つらい膝の痛みの治し方~予防と解消方法も紹介

膝関節は人の体の中でも大きく、複雑な構造の関節です。

膝痛(ひざつう・しっつう)は、さまざまな原因で膝関節の周辺に痛みがおこります。

中高年やさまざまなスポーツ競技者にも発症しやすく、症状や原因もさまざまです。

膝痛の原因

膝痛の原因となる疾患はいくつかありますが、膝関節周囲の軟骨や靱帯などがかかわっています。

変形性膝関節症

加齢や肥満、O脚、閉経後のホルモンバランスの変化などが要因となり、膝関節の軟骨がすり減ったり削れたりすることで慢性的な炎症や変形がおこり、痛みが生じます。

高齢者になるほど罹患率は高くなり、初期では立ち上がりや歩き始めなど動作の開始時に痛み休むと改善しますが、進行すると正座や階段昇降が困難となったり、膝の変形が目立ち歩行が困難となったりします。

半月板損傷

半月板は大腿骨と脛骨の間にある軟骨で、膝の左右両側にあります。膝にかかる荷重を分散したり、衝撃を吸収する働きがあります。

この半月板に亀裂が入ったり、欠損したりすると痛みが生じます。スポーツによる外傷や、高齢者では日常生活の動作でも損傷することがあります。

膝靱帯損傷

スポーツによる外傷や交通事故などで膝に大きな力が加わったときに、その力の方向によって膝の種々の靱帯が損傷します。

急性期には痛みと可動域の制限、腫れなどの症状があり、その後症状は軽快していきますが、膝の違和感や不安定感が出てくることがあります。

その状態を放置すると慢性的な痛みや腫れを生じることがあります。損傷した靱帯の種類によって治療方法が異なります。

腸脛靱帯炎

ランニング時に膝の外側が痛くなる疾患で、ランニングの動作で生じることが多いことから、別名をランナー膝やランナーズニーと呼ばれます。

腸脛靱帯はお尻の筋肉から脛骨の前外側にある結節につながっており、この靱帯に炎症が生じて痛みが出ます。

軽症の場合は安静にして消炎鎮痛剤などを使用し、ストレッチなどの運動療法を行います。

症状が強い場合は局所麻酔やステロイドなどの局所注射をすることもあります。

再発防止のために、腸脛靱帯の柔軟性を高めるストレッチやランニングフォームの修正などを行いますが、再発を繰り返す場合には手術をすることもあります。

膝痛の対策と改善方法

痛みがあるからといって動かさないでいると、関節や筋肉の柔軟性が失われ、ますます動かしにくくなることがあります。

また運動量が減って体重が増加すると膝への負担が大きくなり、悪循環に陥る可能性があります。

ストレッチ

膝関節周囲の筋肉を柔軟に保つためにはストレッチが有効です。

膝痛にかかわる筋肉は、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)、腓腹筋(ひふくきん)です。

・大腿四頭筋を伸ばすストレッチ
太ももの前側にある筋肉で、膝の曲げ伸ばしに重要な役割があります。

1.壁に片手をついて立ち、片足の膝を後方にまげて足の甲をつかみます。
2.手でつかんだ足をお尻に引き寄せるようにして太ももの前側を伸ばし、ゆっくりと息を吐きながら30秒維持します。
3.反対側も同様に、左右2~3回ずつ行います。

・前脛骨筋と腓腹筋を伸ばすストレッチ
前脛骨筋は脛骨と足首をつなぐ筋肉で、足首を引き上げたり、内側に反らす働きがあります。

また土踏まずのアーチを維持する働きもあり、アーチが崩れた偏平足は膝痛を引き起こす要因となります。

腓腹筋はふくらはぎを構成している筋肉のひとつで、膝や足首の曲げ伸ばしにかかわります。

腓腹筋の筋力が低下すると、足首の動きが悪くなり膝の動きが不安定になります。

1.両足を伸ばして床に座ります。
2.つま先を前方に倒してすねを伸ばします。つま先を遠くに伸ばすようなイメージで行いましょう。
3.次に、つま先を手前に引き寄せてふくらはぎを伸ばします。
4.ゆっくりと10回繰り返しましょう。

膝痛に効果的なツボ

東洋医学では、ツボを刺激することで気血の流れを改善して、症状を緩和する効果があると考えられています。

ツボは親指の腹で垂直に、3~7秒かけてゆっくりと押しゆっくりと戻します。気持ちいいと感じる程度にじんわりと押すのがコツです。

・内膝眼(ないしつがん)、外膝眼(がいしつがん)
膝蓋骨のすぐ下にある両側のくぼみです。内側が内膝眼、外側が外膝眼です。

・委中(いちゅう)
膝の裏側の中央にあるツボです。

・梁丘(りょうきゅう)
膝蓋骨の外側にある、出っ張っている骨から指3本分上にあるくぼみです。

体重コントロール

・体重と膝の関係
人が歩くとき、膝には体重の2~3倍、階段では6~7倍の負荷がかかっているといわれています。

体重が重ければ、当然膝にかかる負荷はその分大きくなり、膝軟骨の摩耗が激しくなると考えられます。

体重が重い人は膝の内側に負担がかかる傾向があるためO脚になりやすく、O脚が進行すると膝の内側の軟骨が摩耗して膝関節に悪影響を及ぼします。

・体重コントロールの注意
体重コントロールを実施するときには、食事と運動の両方を考える必要があります。

食事だけの調整で運動をしないと、膝関節を支える筋力が低下する可能性があり、運動だけで体重を減らそうとすると膝関節に負荷が大きく、膝痛が悪化する可能性もあります。

筋力を維持しながら体重減少を目指すには、食事と運動の両面からのアプローチが必要です。

すでに膝痛に対して治療中の場合は、体重コントロールについてもかかりつけの医師や理学療法士、管理栄養士など専門家の指示に従いましょう。

膝痛に効果的といわれている成分

膝痛に効果があると考えられている成分はいくつかありますが、食品やサプリメントを経口摂取した場合の効果については、科学的に証明されていないことも多くあります。

膝痛やそのほかの疾患に対して治療中の場合、サプリメントの利用についてはかかりつけの医師や管理栄養士に相談しましょう。

・コラーゲン
コラーゲンはタンパク質の一種で、筋肉や関節、臓器など全身に存在し、関節や腱、靱帯などの強度や柔軟性の維持にもかかわっています。

コラーゲンは分子が大きいため、食品やサプリメントなどから経口で摂取しても消化の過程で分解されてしまうため、効果がないと考えられていました。

しかし、コラーゲントリペプチドというコラーゲンの最小単位で摂取すると小腸から直接吸収されることがわかっています。

コラーゲンを経口摂取した場合の膝痛への有効性については、現状では科学的に証明はされていませんが、研究が進められています。

コラーゲンはふかひれや牛すじ、鶏の軟骨などに多く含まれています。ゼリーを作るときのゼラチンも、分子の構造は異なりますがコラーゲンです。

・コンドロイチン、プロテオグリカン
コンドロイチンは関節の衝撃を吸収する組織である軟骨の構成要素で、軟骨の主成分であるプロテオグリカンを構成する成分です。

プロテオグリカンにはすり減った軟骨細胞を修復したり、抗炎症作用によって関節の痛みを和らげる効果が期待されています。

しかしこれらの成分を経口摂取した場合は、コンドロイチンもプロテオグリカンも体内で分解されてしまうため、軟骨に直接届くことは考えにくいとされています。

コンドロイチンやプロテオグリカンを経口摂取した場合の膝痛への有効性について、現状では科学的に証明はされていませんが、研究が進められています。

コンドロイチンは山芋や里芋、オクラ、なめこ、納豆などの粘りのある食品に多く含まれています。

・グルコサミン
グルコサミンはアミノ酸の一種で、軟骨や爪、皮膚などに存在しています。

海外ではおよそ30年以上も前からサプリメントとして利用されていたようで、効果のあった事例もあるようですが、その効果は中等度の有効性と評価されており、科学的根拠は不十分なのが現状です。

グルコサミンは干しエビやうなぎ、きのこ類に多く含まれています。

まとめ

膝痛は、加齢やスポーツなどさまざまな原因で発症します。膝関節の軟骨や靱帯などがかかわっており、症状によって治療方法も異なります。

痛いからといって動かさないでいると、筋力が低下して症状が悪化したり、体重増加によって痛みが強くなることもあります。

体重コントロールと無理のない運動は膝痛の予防や改善に有効です。

膝痛の体重コントロールでは、食事と運動の両方からのアプローチが重要です。

無理のない運動で筋力を維持しながら、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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