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汗疹(あせも)の予防と対策~夏に多い皮膚トラブル!

作成日:2022年6月21日

こんにちは!宅食ライフのコラム担当です!
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汗疹(あせも)の予防と対策~夏に多い皮膚トラブル!

汗疹は汗が体外に排出される際に通る管である汗管が閉塞し、汗が皮下にたまってしまうことで発症します。

汗疹は、新陳代謝が活発な子どもだけでなく、肌のバリア機能が低下した成人や高齢者にも多くみられる疾患です。

このページでは汗疹や治療法や予防法などについて解説します。

汗疹とは?

汗には、皮膚の表面で蒸発する時に熱が奪われることで体温を調節する役割があります。

汗は全身に分布している汗腺という器官で生成されます。

汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺があり、体温を調整するための汗は主にエクリン腺から分泌されます。

汗は汗管という細い管を通って皮膚の外に排出されます。

汗疹は、垢や汚れなどによってこの汗管が閉塞して汗が正常に分泌できなくなり、皮下にたまってしまうことで起こる皮膚の炎症です。

汗疹は、大量に発汗する高温多湿の環境下やギプスや包帯、通気性の悪い衣服の着用などで起こります。

かゆみを伴う汗疹の場合は、掻き壊してしまうと「とびひ」になったり、色素沈着して跡が残ったりすることもあります。

汗疹ができやすい部位は、首周りや脇、胸の下、お腹周り、肘や膝の裏側、足の付け根などの蒸れたり、衣服が擦れたりする部位です。

汗をかくことで皮膚がふやけ、衣類や下着が擦れたり、汗に含まれる塩分やアンモニアが皮膚を刺激したりすることで炎症を起こすこともあります。

こちらは「汗かぶれ」という汗による接触性皮膚炎であり、本来は汗疹とは異なる種類の疾患です。

汗かぶれは皮膚のバリア機能が低下している場合に起こりやすくなります。

汗疹の種類

・水晶様汗疹

皮膚の一番外側にある角層の汗管が詰まることで起こる汗疹です。

水晶様汗疹は数ミリ程度の透明な水ぶくれで、通常は痒みを伴いません。数日で自然に治癒します。

・紅色汗疹

角層より深い表皮内の汗管が詰まることで起こる汗疹です。

大きさは2ミリ大程度の丘疹であり、赤みと強いかゆみを伴います。

かきむしると細菌が感染し、湿疹や膿疱を生じることもあります。

・深在性汗疹

紅色汗疹が繰り返された結果、汗管が破壊されることで起こる汗疹です。

体外に汗を排出できなくなるため、発汗すると白くて平たい丘疹ができます。

かゆみは伴いませんが、発汗による体温調節機能が低下し熱中症の危険があります。

主に亜熱帯地方に多く、日本ではほとんど見られません

汗疹の治療法とは?

汗疹の種類にもよりますが、水晶様汗疹や軽度の紅色汗疹の場合は、汗をこまめに拭き取って皮膚表面の清潔を保つことでほとんどは自然に治ります。

紅色汗疹が重症化し、湿疹や膿疱が生じてしまった場合は、副腎皮質ステロイドの塗り薬や、抗菌薬による治療が必要になります。

ステロイド薬は体内への吸収度の違いにより5段階に分けられます。

市販のステロイド薬を使用する場合には、薬剤師に相談しましょう。

薬局やドラッグストアには様々なタイプの汗疹治療薬が並んでいます。

軟膏タイプは、患部を保護するワセリンなどをベースにしており、低刺激性で保湿性に優れています。

クリームタイプは、油脂と水を界面活性剤で混合したものがベースです。

軟膏に比べると伸びが良く、べたつきが少ないため、使用感が良いという特徴があります。

ローションタイプやスプレータイプの治療薬は、水やアルコールなどの液体がベースです。

体毛のある部分にも塗りやすく、さっぱりとした使用感ですが、軟膏やクリームと比較すると汗で取れやすいというデメリットがあります。

市販薬を数日使用しても良くならない場合には、皮膚科を受診して治療を受けましょう。

汗疹を予防・改善する方法とは?

・こまめに汗を拭き取る。

汗をかいたら汗拭きシートやタオルなどでこまめに拭き取り、皮膚を清潔に保つことが大切です。

乾いたタオルよりも、濡らしてかたく絞ったタオルの方が、皮膚表面の老廃物も拭き取ることができます。

ゴシゴシと強く擦ってしまうと皮膚のバリア機能が低下するため、優しく拭き取るようにしましょう。

・汗をかいたら着替える。

屋外レジャーなど、大量の汗をかくことが予想される場合は、着替えの衣服や下着を持っていくようにしましょう。

衣服は、吸湿性があり通気性の良いものを選びます。ベルトやゴムによる締め付けにも注意が必要です。

肌が弱い方は、ポリエステルなどの化学繊維は避け、オーガニックコットンなど肌に優しい天然素材を選ぶと良いでしょう。

・汗をかいた日はシャワー浴または入浴をする。

タオルで拭き取るだけでは皮膚表面の汚れまでは落ちません。

汗をかいた時は、帰宅したら早めにシャワー浴、または入浴をして汗や汚れを洗い流しましょう。

熱い湯船に浸かるとかゆみが増す原因となるため、湯船に浸かる時は40度以下で、20分以内とするようにしましょう。

入浴後の乾燥を防ぐには、保湿効果のある入浴剤の使用もおすすめです。

・高温多湿の環境を避ける。

汗をかきやすい夏場は、冷房を使用して室温を適温に保ちましょう。寝ている間も汗をかくため、夜間の室温にも注意が必要です。

・適度に皮膚を保湿する。

夏は紫外線や冷房の影響で皮膚が乾燥しやすくなります。

汗疹は蒸れやすい部位にできやすいですが、皮膚が乾燥している場合にも、皮膚のバリア機能が低下してトラブルが起こりやすくなります。

夏場でも皮膚がカサカサと乾燥している場合は、保湿クリームなどで皮膚に潤いを与えることが大切です。

・辛い食べ物、アルコールは避ける。

辛い食べ物やアルコールは、体温を上昇させてしまうため、かゆみが増す原因となります。なるべく控えるようにしましょう。

・ビタミン類を含む食品を多く摂る。

ビタミン類は肌の代謝を促し、潤いを保つ働きがあります。

特にビタミンCやビタミンA、ビタミンB2はその効果が高いため積極的に摂取すると良いでしょう。

ビタミンCは多量に摂っても余剰になった分は尿として排出されてしまうため、毎日摂取することが大切です。

<ビタミンCが多く含まれる食材>

食品名 目安量 目安量あたり
の含有量(mg)
オレンジ 80g 48
いちご 75g 46.5
パイナップル 160g 43.2
キウイフルーツ 60g 41.4
赤ピーマン 20g 34
カリフラワー 40g 32.4
黄ピーマン 20g 30
グレープフルーツ 80g 28.8
かぼちゃ 60g 25.8

<ビタミンAが多く含まれる食材>

食品名 目安量 目安量あたり
の含有量(μg)
鶏レバー 30g 4200
豚レバー 30g 3900
あんこうの肝 20g 1660
うなぎの蒲焼 100g 1500
銀だら 80g 880
ほたるいか 30g 450
もろへいや 50g 400
にんじん 50g 360

<ビタミンB2が多く含まれる食材>

食品名 目安量 目安量あたり
の含有量(mg)
豚レバー 30g 1.08
うなぎ 100g 0.74
もろへいや 80g 0.42
ぶり 100g 0.36
さわら 100g 0.35
牛乳 200g 0.3
納豆 50g 0.28
にんじん 50g 360

参考:栄養andカロリー計算
https://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/retinol_deal.html

まとめ

汗疹は、大量に発汗する高温多湿下の環境や、通気性の悪い衣類等を身に着けていることで起こりやすくなります。

汗疹を予防するには、通気性の良い衣服や下着を身に着け、皮膚を清潔に保つことが大切です。

市販薬を数日使用しても症状が改善しない場合は、皮膚科を受診して治療を受けましょう。

肌のバリア機能や治癒力を高めるには、栄養バランスの良い食事が大切です。

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この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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